ロード・オブ・ウォー
ネタバレなし感想
ニコラス・ケイジ主演の、実在の武器商人をモデルとした伝記風映画。世界中に武器を売りさばき、戦争を金に買えてきた男の生きざま、苦悩を描く。
映像、音楽、演技どれをとっても良い。
予告の雰囲気と全然違う感じがするのと、日本版の予告はBGMが酷すぎるので、予告編はあんまアテにしない方が良い(あるいは、英語版のトレイラーを見る)。
それより映画冒頭の映像がとても良いので、コレだけでも観て欲しい。
結構しっとりした感じの社会派映画。武器商人らしいラストで、見終わると武器とか戦争の事を色々考えされられる。
違法な武器商人として、上手いこと検問を突破したり、途上国の偉い人と交渉したり。武器商人としての人生描写が面白すぎて引き込まれる。
主人公は「売れるものを売る、俺は武器を売る才能があるから武器を売る」という感じで、ドライな感じな所が面白い。
ニコラス・ケイジに髪の毛がある!
ネタバレあり感想
オープニングの「弾丸の生産」があまりによく出来ていたので、そこだけ観ても満足。
タイトルの「Load of War」は「戦争の支配者」という事だから、まぁ武器商人の事だよね。
ラストで「アメリカ政府も買っていた」という事が分かるけど、これは「やっぱアメリカ政府は悪」みたいな事ではなく「アメリカ政府"も"買っていた」という感じで、世界の戦争事情の一つだと受け取った。映画の内容や流れ的にそういう感じなのでは。
日本のトレイラームービーではアメリカ国歌を流していたけど、映画の主題はそういう事じゃないでしょ と思った。BGMは英語版のトレイラーの方が良い。
最初は邦題を「アメリカン・ビジネス」にしようとしていて、監督から「アメリカ批判の映画ではない」とクレームが付いて流れたらしい。クソ邦題案件ギリギリ回避。配給会社は映画を観てから邦題つけろよ。観た上でわざとやってるなら最低。