映画ノ壺

ヴァレリアン 千の惑星の救世主

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西暦2740年。宇宙を守る任務を帯びたエージェントのヴァレリアンとローレリーヌは、あらゆる種族が共存する"千の惑星都市"アルファに派遣される。アルファでは、謎の放射線汚染が広がっており、2人は、事態の対処を任されている司令官の護衛を務めることになった。ところがヴァレリアンたちの前に突如、30年前に消えたはずの惑星、ミュールの一団が現れ…

リュック・ベッソン監督・製作・脚本のフランス制大作スペースオペラ。

千の種族が居住する「千の惑星の都市」が出てきたり、別次元にある巨大市場が出てきたりと壮大な世界観のSFで、豪華なCGで映像的に楽しめる正統派スペースオペラ。

話の雰囲気はアバターとかに似ているけど、勧善懲悪でわかりやすくシンプルなストーリー。いかにも娯楽映画という感じでご都合主義的な展開と終わり方。話をギュッと詰め込んだ感じなので初っ端から終わりまで飽きずに観られました。

スターウォーズとアバターを足してCG豪華にしてストーリーをアホにした感じです!

SF設定とか心に残るストーリーとかを求めず、CGと映像の豪華さとカーラ・デルヴィーニュのカッコよさを楽しめればそれでOK、そんな映画でした。頭を空っぽにして観よう!


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原題は「Valérian et la Cité des mille planètes」で邦題と完全に同じっぽいです。

ストーリーはともかく映像的には凄いし娯楽作品としては良いのでは、と思うんですが興行的には大失敗だったようです。残念。個人的にはすごく好きなんだけど。

ストーリーは王道勧善懲悪だけど、結局司令官一人が悪いやつだった的な雰囲気で終わっている点とか、あまりに都合良過ぎで微妙。まぁ勧善懲悪で愛こそすべてでEND!というのはわかりやすいけども。

主役の片方であるチャラ男が真面目なのかチャラいのかよく分からなくて微妙だった。チャラ男なんじゃなくて真面目にファンタジックな心の持ち主なのかな。

カーラ・デルヴィーニュが美人すぎて眉毛が凄い。こちらは率直でわかりやすく爽快な人物像で好感が持てました。

全体的に色使いが綺麗で、特に異次元バザールのシーンがごちゃごちゃしていてよかった。VRみたいな感じだろうか。大作SF映画はこういうのを見るのが一番楽しいですね。


銀河伝説クルール

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遙か宇宙のかなた。壮大なロマンと愛に彩られ、銀河伝説はいま語り始められた! 惑星クルールは、大魔王ビーストの制圧を受け、絶滅の危機に瀕していた。 若き王子コルウィン(ケン・マーシャル)は、さらわれた恋人リサ姫(リセット・アンソニー)を助け出し、 再び平和を取り戻すため、冒険の旅に出た!!

スターウォーズとロード・オブ・ザ・リングを足して10で割ったような映画。でも個人的には凄く好き。

世界観はSFファンタジーで、どちらかといえばファンタジー寄り。魔法とかある感じの世界なんだけど、スターウォーズっぽいビームガンが出てきたりする。

ストーリーは王道で、攫われたお姫様を王子が助けに行くという内容。仲間を集め悪を倒しに行く、という流れでRPGゲームっぽさがかなりある。

1983年制作の映画で制作費は2700万ドル。当時最先端(?)のSFXが駆使された映画で、美術がなかなか良い仕事をしている。

全体的に微妙な点が多くB級映画めいた感じだけど、雰囲気が好きな人は気にいると思う。

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原題は「Krull」で、邦題はいかにも80年代という雰囲気を醸し出している。

こういう雰囲気の映画は大好きなんだけど、レビュー等を見るとボロクソに書かれているのが殆どだし、興行的にも失敗している。残当と言わざるを得ない。

実はこの映画、子供の頃に観て気に入って長年探していた作品なので、ちょっと思い出補正が入ってしまっているのかもしれない。それでも、王道的なストーリー、SFファンタジーな世界観、デザインなど美術面が好き。

本作は全体的に話に脈絡がないというか、ストーリーがあまりないRPGゲームっぽさがある。個々のシーンがゲームのお使いっぽいというか…

手裏剣めいた必殺武器を冒頭で手に入れたのに「必要になるまで使うな」という謎の指示。あんなの使い方慣れてないと無理じゃない??という心配をよそに、ぶっつけ本番で使いこなす主人公。そういうトコの脈絡のなさみたいなのが雑映画感を醸し出している。でもあの武器がカッコ良くて好き。


ユニコ 魔法の島へ

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幻の動物・ユニコーンの子供ユニコが活躍するシリーズ第2弾です。 前作同様、手塚治虫の原作をもとに、スリルとファンタジー、メルヘンと愛と感動、そして冒険の6つの魅力がつまったアニメーション大作です。

手塚治虫原作の子供向けアニメ映画。「ユニコ」の2作目に当たり、1作目を見ていないと主人公の処遇に関する部分が分からないが、それ以外の部分は特に関連がなさそう。

1983年とかなり古い映画であるものの、アニメーションのレベルは非常に高く、お話も大人が観ても面白い内容になっている。ただし画質に関してはあまり良くなく、ゴミのような物がだいぶ入ってる。

あらすじとしては、人を幸せにする不思議な力を持ったユニコーンのユニコが、悪い魔法使いであるククルックにさらわれた人々を助けようとするお話。

ホラー映画ではないものの、怖いシーンが結構あって子供に観せるとトラウマ製造機になると思う。全体的に暗いムードの映画。

……とはいえ、やはり子供と一緒に観ると良いと思う映画。内容はとても良いし、コレくらいのトラウマあっても良いと思う。

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この映画は子供の頃にビデオで観たことがあって、半ばトラウマ化して記憶に残っていたものの、長年タイトル等が分からず気になっていた(というか、青いブリンクと混同していた)。Twitterでたまたま画像を見かけてタイトルがわかったので、改めて観てみた。


ビジュアル的に結構インパクトがあって、とルビーのデザインとかククルックの動きとかがよく出来てる。

ところどころ「これCGじゃないの??」っていうシーンがあるけど、時代を考えるとセル絵なんだろうなぁ。すごい。24枚/秒のディズニーと同じ枚数でアニメーションしているらしい。動くシーンではよく動き、不必要に動かしすぎていなくて好き。


トラウマシーンだった「生き人形にされて城の建造に使われる」というシーンは、やはり怖かったけど、トルビーの笛が良いし山猫がコミカルな演出になっていて、怖くなりすぎない様に配慮しているのかな?と思った(まぁトラウマになったんだけど)。

ククルックは動きも言動も怖い上に、声が日本むかしばなしの人(爺さまの方)で不気味さがありすぎる。これはトラウマになる。

ふいご島に居たでかい龍みたいなヤツも、動きがなかなか怖い。怖い要素が動きしかないのに十分怖いという所がすごい。しかし最後まで正体不明だった。


登場人物が結構酷いな、と観ながら思った。皆酷いところに来てククルックの生い立ちが哀しいので、善悪があまりハッキリしない。

山猫は理不尽に暴力振るってくる上に、子分がやられたらホイホイ悪の手下になるし、なったらなったで率先して悪いことをするという「いかにもな小悪党」で、最後まで特に改心もしない。実はコイツが一番の悪者という可能性すらある。

トルビーは、身内に対する同情心こそ残ってるものの他の人間はどんどん人形にしてしまうし、行動原理が割りと自己中。ククルックが盛んに「さぼるな」と言っている辺りからして、サボり癖がありそう。最初に動物を人形にしようとするところでも性格の雑さを遺憾なく発揮していた。家に帰って魔法を披露してスルーされるシーンが哀しい。悪事でも家族を幸せにしてやろう、というのも「いかにもな小悪党」(割りと善いヤツ)の代表例。

チェリー(妹)は良い子なんだけど、ククルックに対する「怖がられて喜ぶなんて、嫌な性格だと思うわ」「失礼だけど、気持ち悪いわ」で笑ってしまった。ユニコまで「そうだ!気持ち悪いぞ!」と乗ってくる。ユニコもチェリーもズバズバ物を言い過ぎで、子供の純粋な言葉の暴力という感じがある。

ユニコは悪い点なさそうだと思ったら、最後の方で圧倒的に不利な状況っぽいのに「本気を出すしかないのか……?」みたいな舐めプ発言。どういう事なのかと思ったら本当に舐めプで一撃決着(しかもそれすら本気じゃない)という。そこからの同情発言。大物すぎる。最初から本気出しとけよ と思った。人が人形にされてとんやぞ?!

最初は西風も「こいつ結構酷い事しよるな」と思っていたんだけど、1作目のあらすじを読んだところ、神々が「誰もが苦労をせず幸せになるのは良くない」という理由で過酷な場所へ追放しようとした所を、西風が同情心で「比較的マシな所」に下ろしてるらしい。神々が酷い

ククルックは…当然悪い事をしてるんだけど、生い立ちといい玩具で遊んでいるところといい、憎みきれない面がある。人間に捨てられて人間を恨んでいるけど、悪者として人間に喜ばれていたという過去を引きずっている。ククルックが悪い事を悪いと認識してやっていたのかどうかも怪しくて、生来身についた生き方だったのかもしれない。ユニコも「ククルックは悪い事しかできないんだよ、だって良いことをした事がないんだもの」と言っている。悪事が必ずしも悪意から行われるわけではない、というのは結構難しい話だと思う。


しかし、城の規模を考えると使われた動物の量ってかなりありそうなので、魔法が解けたらすごい事になるのでは……とか思った。島の様子を見るに全部は戻らなかったのかな。城の崩壊シーンがラピュタを彷彿とさせる(ラピュタより本作のほうが数年前)。

ユニコの宿命(一所に長居できず、神々によって移動させられる)といい、全体的に不条理感のある良い映画だった。


80デイズ

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19世紀末、イングランド銀行に、泥棒ラウ・シンが侵入する。賊は軽業師のような身のこなしで脱出すると姿を消してしまう。ラウ・シンが身を隠したのが、空を飛ぶ夢にとりつかれた発明家フィリアス・フォッグ氏の屋敷だったことから、奇想天外な物語が始まる。

ジュール・ヴェルヌ作「八十日間世界一周」を元にしたファンタジー・アクション・コメディ映画。ジャッキー・チェンが主演。シュワルツネッガーやサモ・ハンも出てくる。

原作小説とはだいぶ内容が違うし、ジャッキー・チェンのアクションもいまいち。ストーリーも大雑把。アタマの悪い感じの映画

ザ・娯楽映画という感じの作りで、何も考えずに観られる。展開も早いしビジュアル的にも派手で面白くしてあるから、飽きずに観られると思う。

スチームパンクっぽい発明品が色々登場するので、そういうのが好きな人は気にいるかも。

アタマの悪いお気楽映画を観たい人におすすめ。暇つぶしに最適。ファミリー映画。

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原題は「Around the World in 80 Days」で「八十日間世界一周」だけど、邦題は「80デイズ」と何故かよく分からない事になっている。ただ、原題通りで出したら「原作と違うやんけ」という苦情が殺到しそうなので、そこら辺を配慮してこんなタイトルになったのかも。

制作費は120億円ほどらしく、そこそこお金をかけてあるし、一応映像からもそれが感じ取れた。

全体的に微妙な感じがしてしまうのは、メインとも言えるジャッキーのアクションにキレがないせいだろうか。撮影時は50歳だったらしいので仕方ないのかもしれないが。ストーリーもこまめに入ってる笑い要素も全てが二流というような印象だった。

興行的にも大失敗したらしく、まぁコレを映画館で観たいかって言われたらちょっと微妙だなとなるのは分かる。

原作の「八十日間世界一周」はとても面白いのでおすすめ。


ザスーラ

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小さな兄弟が地下室で見つけた不思議なボードゲームをやり始めると、ゲームの内容通りに不思議な事が!家族向け夏休みファンタジー映画。

映像が綺麗で、内容の突飛さも相まって大変面白い。子供向けの夏休み映画だと思うけど、大人でも童心に返って楽しめるんじゃないだろうか。兄弟が居る人はなお楽しめると思う。ジュマンジに似てるけど(というか、原作者が同じらしい)、こっちのほうが冒険モノっぽくて個人的には好き。

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家が宇宙に放り出されている描写がファンタジックで良い。子供の頃、こういう妄想をしたよね。ボードゲームが現実になっちゃう、というのも子供の想像っぽくて良い。

原題は「Zathura: A Space Adventure」で、珍しく邦題で副題が除去されているパターン。