映画ノ壺

ウォーキングZ

ネタバレなし感想

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人間をゾンビ化させる謎のウイルスの流行により、世界は崩壊した。僅かに生き延びた人々は、“生ける屍”たちの襲来に脅えながら、ただ死を待つばかり。そんな状況の中、スコットは恋人・ベスの帰りを信じて決死のサバイバルを続けていた。彼の日課は、ゾンビたちをかいくぐって、生存に必要な物資を街まで探しに行くこと。そして、CB--短距離無線--で知り合ったジョージと、通信を交わすことだった。だがある日、ジョージの妻・バーバラもウイルスに感染してしまい…。

ゾンビによって崩壊した後の世界で、細々と生きている男を描いたB級ゾンビ映画。

終始淡々とした映像と主人公の独り言が続くのと、ときおり昔の記憶が挟まれるという形式。

前半はとにかく滅亡した世界でサバイバルしている主人公の孤独な日常という感じで、ポストアポカリプスモノが好きな人なら気に入るかもしれない。

後半でちょっと物語的な展開になってくるけど、低予算によるショボさ雑さが出てきてしまって残念感がある。

低予算にしては最初の雰囲気作りには成功しているものの、低予算で最後まで乗り切れなかったというような映画。

一言で表現するとアイ・アム・レジェンドをつまらなくした感じ。

ゾンビ映画/ポストアポカリプス映画が大好きで駄作でも見たいという人にはおすすめ。

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ネタバレあり感想

原題は「Wasteland」で、意味は「荒れ地、不毛の地」といった感じ。ウォーキングZはちょっとあまりにも雑っていうか、他の映画タイトルの混ぜ合わせすぎなのでは。クソ邦題案件

全体的に、淡々としすぎていて眠くなった。その割にストーリー的な部分で魅せてくれるかというとそうでもなく、良い点が殆どないじゃんという状態。

それでも前半、サバイバルしながら無線でお話してた辺りは「こういうゾンビ崩壊後の日常をみたかった」という感じはあったし、無線通信の相手や待ってる恋人などの伏線に期待が持ててよかったと思う。

ただ、主人公の服装が軽装すぎるしマスクもつけてないし、行動的にも「それでよく生き残れたね」という感じもしてしまった。

前半のダラダラしつつゾンビサバイバル日常っていうのがアイ・アム・レジェンドにちょっと似てた。最後の展開も。

恋人が出てきてからが本当にダメ。登場人物の行動が軒並みバカだし、話の展開もすごく雑。

恋人が来たけど何かよくわからないままゾンビ化。淡々と銃殺処理。なんとワンシーン。そこは盛り上げるところだったのでは???

あと、ゾンビが強いのか弱いのかわからない(というよりシーンによって変わってる気がする)。いくらゾンビが弱いと言っても登場人物が無双しすぎで、現実味がない。ハッキリ言ってゾンビを倒す様がコメディに近くて、淡々とした作風でそれをやってはダメでしょと。

その後、免疫持った女の子&薬剤師と出会ってからは、展開も映像もあまりにもお粗末。少なかった制作費がここで尽きたのか何なのか。前半の雰囲気は台無しだし、アクションでもコメディでもないため本当に見るべきポイントがなくなる。

薬剤師と女の子がゾンビに襲われて主人公がかけつけるシーン、コントみたいな動きな上につなげ方が悪くて「今何かシーン飛ばして観た???」と思って巻き戻しちゃった。

ダイナマイトらしきものがロウソクに花火つけただけっぽすぎて酷い。おまけに爆発のCGは見るからに安っぽすぎて酷い。ここら辺を見ると前半は低予算にしては悪くない作りになっていたと思う。

恋人を銃殺した辺りで終わりにしておけばよかったのに、とか色々思うので、ちょっと惜しい映画だったんだなという感じ。