コレクター
ネタバレなし感想
実話を元にした監禁事件モノのミステリー・サスペンス。
連続殺人事件を追っていた刑事が自分の娘を誘拐されてしまい、全力で監禁犯を追い詰めるが、そこには驚愕の事実が…みたいな感じなんだけど、伏線が今ひとつなせいで驚愕の事実が「マジで驚いたんだけど」になってしまっているタイプ。ラストもあまりスッキリしない終わり方をする。多くの人が消化不良を起こしそうな内容だけど、展開は割りとテンポも良く面白いし、猟奇事件好きの人にはオススメかも。
ネタバレあり感想
原題は「The Factory」で「工場/製造所」みたいな意味。クソ邦題案件である。
元になった事件は「ゲイリー・ハイドニック」による連続監禁殺人事件。1986年末から5ヶ月に渡り自宅の地下室に6人の売春婦を監禁し強姦・暴行・虐待の末に2人を殺害(拷問中の事故死)。頭の良い金持ちが起こした事件かつ内容の特殊性から、映画や小説の題材になる事が多い。
ラストで相棒が実は真犯人だったと分かるけど、そこへの伏線が薄いせいで「えっ…ハ?」みたいになってしまっているのが残念。そこが上手く出来てればもっと高評価だった。
パンドラム
ネタバレなし感想
冷凍睡眠で遠い惑星へ向かう植民宇宙船の中で目覚め記憶を一時的に失った主人公が、謎の怪物と戦いながら船を救うため中心部へ向かうSF・サバイバル・ミステリー・アクション・ホラー。詰め込みすぎ。
冷凍睡眠による記憶障害に加え、宇宙船クルーに生じる精神障害「パンドラム」によって幻覚妄想が生じるという設定により「宇宙船で何が起きたのか」というミステリー要素がありつつ、怪物と戦うアクションがメインで、アクションホラーといった雰囲気。SF的にも割りと面白くて設定が練られている。とにかく詰め込み過ぎなのではないかというくらいゴチャゴチャしている。
廃墟めいた巨大構造物の宇宙船内をウロウロする。スケール感が大きくBLAME!の様な雰囲気で、好きな人は気にいると思う。終わり方もまぁ程々に気持ち良いものなので、SFホラー系が好きなら観て損は無い。
ネタバレあり感想
冒頭のホラー的な雰囲気が結構良かったので、ホラー展開ももっとやって欲しかったかな。
船内のモンスター達は、新居住地の惑星に適応させるための薬の作用と、伍長が殺し合いをさせた事による淘汰、数百年の時間による進化といった理由。伍長が何か面白くなるように手を入れたりしていたのかもしれない。
腕につけて衝撃波を出す武器がカッコよかった。全体的にビジュアルの良さで得してる映画だと思う。
インク - Ink
ネタバレなし感想
小さな女の子を中心に、現実の世界に対して干渉する2つの勢力の戦いを描いたファンタジー作品。
独特の世界観があり、そのビジュアル的な表現も含めて非常に面白い。映像や音楽、アクションなども(予算の割には)質が高く、結末も綺麗にまとまっている。全体を通して雰囲気の良い映画。
恐らくかなり低予算なのであろう事が分かる部分が結構あって、よく見ると安っぽい。前半は展開が遅いというか飛び飛びでわかりづらくダレやすい。最後まで見ても謎が残る部分が結構ある。そういった面など含めて惜しい作品で、コレを名作といっておすすめ出来るかというとちょっと微妙なところ。
ネタバレあり感想
この映画は低予算のインディーズ映画で広告など殆どしていなかったところ、BitTorrentで違法アップロードされて人気が広まり有名になった作品らしい。監督は喜んでいるんだとか。インディーズ映画は収益モデルを変えた方が良い時代なのかもしれない。
10クローバーフィールド・レーン
ネタバレなし感想
地下シェルターが舞台の密室スリラー。
シェルター内で目覚めた主人公に対して、シェルター持ち主の男が外は地獄だと伝える。男は助けてくれた恩人なのか、ただのイカレた監禁犯なのか……?といった感じでミステリー的な要素があってなかなか面白いんだけど……
話の展開は悪くないし終わり方もボチボチ良いと思うんだけど、ちょっと中だるみ感がある。ネタバレさえ無ければもうちょっとおもしろかったと思う。
とりあえずあまり調べたり考えたりせずに観てみると良いと思う。
ネタバレあり感想
シェルターの持ち主のおっさんが言ってることは本当なのか!?という所が映画のキモだと思うんだけど「クローバー・フィールド」ってタイトルで、おまけにジャケットにはバッチリとラストで出てくる異星人みたいなのが出ちゃってる。これのせいで「おっさん本当の事言ってるんでしょ?」って分かっちゃった。このネタバレさえ無ければもっと評価上げてたと思う。
クローバー・フィールドがクソPOVモキュメンタリーで見づらかったのに対して、本作はそういう事が無いので良い。