12モンキーズ
ネタバレなし感想
テリー・ギリアム監督のSFミステリー映画。ウィルスの蔓延で人類が死に瀕した未来から1人の男がタイムスリップで過去に送られ、ウィルスの元株を手に入れて世界を救おうとする……といった内容。
不思議や驚きの連続で見飽きない。謎の展開に引き込まれる。ストーリーの複雑さから、何度も見てしまいたくなる作品。
テリー・ギリアムらしく、作品内に散りばめられた謎や手がかりは最後までハッキリ解決しない部分がある。それは映画の外に出て、私達が頭のなかでケリをつける問題なんだと思う。
ラストもハッキリとは描かれていない。作品内には細かい所に色々とヒントが仕込まれているので、一瞬たりとも目を離せない映画。疲れてない時に見ましょう。
ストーリーの面白さもあるけど、映像的な美しさもテリー・ギリアム監督の特徴。音楽とヴィジュアルの良さだけでも見る価値アリと言えるほど。映画に気持ちよく没頭するために大事な部分。
主演はブルース・ウィリスでブラッド・ピットも出ていますが、これもまた名演技だと思う。役者の演技力って凄いなというのをヒシヒシと感じる映画。
ネタバレあり感想
ラストでパンデミックが防げたのかどうか不明だけど、防げなかった(防がなかった)が正解と思われる。
ラストで飛行機に乗っている科学者が「I’m an insurance.」と自己紹介していて、これは「保険業」と「保険」のダブルミーニング。つまり、保険としてあの科学者が来ていて、細菌株を確保して未来でワクチンを作る というような流れ。
作中でも出てきてエンディングテーマにもなっている「この素晴らしき世界」はベトナム戦争中に作られた曲らしい。背景も含めこの映画で流れるのは意味深である。
特捜部Q 檻の中の女
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未解決事件の資料整理をする部署へ左旋された元殺人課の刑事が、操作能力と持ち前の食いつきによって、継続中だった未解決事件を解き明かしていく……といった導入のミステリーサスペンス感ある刑事モノ。
主人公の警察コンビが良い感じだし、サスペンス的な展開もちょいちょい挟んだりして飽きが来ない。展開も早くてサクサクという感じだし。最後までどうなるかドキドキする緊張感があって上手い。
割りとライトに見られる感じなので、暇つぶし的に見るにはおすすめ。
ネタバレあり感想
原題は「Kvinden i buret」で、意味は「檻の中の女」。
「特捜部Q」は原作の小説を翻訳する際に日本で付与されたタイトル。連作なので何か共通タイトルを振ろうというのは分かるし、特捜部Qというのもまぁ作品内容に準拠してるけど、ちょっと特撮モノめいた雰囲気のタイトルになっちゃってる気がする。
記憶探偵と鍵のかかった少女
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他人の記憶に潜入できる超能力探偵が、不幸を呼び込む少女を救おうとするという、ちょっと変わった設定のミステリー・サスペンス。
記憶潜入とそれにまつわる特徴が入り組んでいて、その辺りがトリックになっている。最後まで見ると「ちょっともう一度見直してみないと」という気になるものの、残念な事に何度も見直すほどの面白さ(魅力)に欠ける感じ。
全体的には面白いけど、最後まで見ても「うーん…?」となる人が多いかも。
魅力的な部分に欠けるし、ボーッと見て楽しむには最後が釈然としないだろうし、何か深く考察する趣味の人とかにはお勧めかも?。
ネタバレあり感想
原題は「Mindscape」で「精神風景」とかそんな感じ。クソ邦題案件。
邦題と日本版の文字構成のせいで、何か作品雰囲気より遥かに穏やかな印象受けてしまう。実際にはかなりサスペンスめいてるので、こういう何でもハートフル的な雰囲気に寄せちゃうのはどうかと思う。
ソラリス
ネタバレなし感想
宇宙船のクルーが死んだりおかしくなったりしていて、不思議な事が起こるSF映画。恋愛映画?
哲学的なタイプのSF映画というほど難しい内容ではないし、SFホラーとかSFアクションでもない感じで、そういうのを期待しているとあんまり良くないかもしれない。話は面白いんだけど映画としてダルい。
あとどうでもいいけど字幕の表示が酷い。
ネタバレあり感想
とにかく見るのがダルい、という印象だった。こういうのは脚本とか設定の問題ではなく、映像全体をつくっている監督の能力的な問題だと思う。
ちょっと難しい設定やシチュエーションを説明するとなると、単にわかりやすく説明するだけでなく「飽きずに観続けさせる」が必要になる。映画監督にはこの能力が必要で、これが無いとダルい映画になりがち。
映画館で観ていればもう少し集中して観られたかもしれないが、寝てしまった可能性も否めない。
アンノウン
ネタバレなし感想
記憶喪失からの不思議体験系のミステリー・アクション映画。
事故で昏睡状態になり目覚めると自分が居るべき場所に他の奴が居る。どちらが本物なのか……という見覚えのあるストーリーなんだけど、謎はキチンと解明されて伏線もしっかり回収し、最後も綺麗にまとめて終わる納得のストーリー。謎が明らかになるまでは「いったいどういう事なのか?」を何度も考えさせられる(何となく分かってしまったけど)。謎が解けた後もアクション映画として十分な出来栄え。
シリアスな展開の割にちょっとご都合主義的な面もあるので、アクション映画として楽しんだほうが良いと思う。
ネタバレあり感想
記憶の混乱で任務を忘れてしまって云々というの、どこかで見たようなプロットだけど割りとよく描けている。
組織とかパーティーでのテロとかは、ちょっとファンタジックすぎるぜという感じ。
原題は「Unknown」で完全に同じなんだけど、当初は「身元不明」という邦題になる予定だったらしい。公開直前に東日本大震災が起きたため、配信元のワーナーブラザーズがタイトル変更したんだとか。